安全でおいしい水が求められるようになり、さまざまなタイプの浄水器やミネラルウォーターが販売されているが、ただ浄水器を使い、ただミネラルウォーターのボトルを開けるという時代は過ぎ、いまや「どの物質を除去できるのか」「どんな体に良い物質が含有されているのか」を問われる時代になった。また健康状態に合わせて飲むのに最適な成分であるかどうかなどは選択する消費者の知識が必要になったとも言える。
浄水器には経済産業省より、除去物質の統一表示が義務づけられている。除去対象となる9物質は、1:遊離残留塩素
2:濁り
3:総トリハロメタン
4:溶解性鉛
5:農薬
6:テトラクロロエチレン
7:トリクロロエチレン
8:1,1,1-トリクロロエタン
9:カビ臭
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現在販売、使用されている浄水器の多くは活性炭方式か、活性炭プラス濾過膜(中空糸膜)方式である。蛇口直結型やアンダーシンク型、ピッチャータイプなどさまざまな種類がある。
残留塩素のカルキ臭やカビ臭、トリハロメタンなどは活性炭の吸着で取り除くことができるが、赤錆の原因となる鉄や、健康面に問題を与える鉛などの除去は活性炭では能力不足で、濾剤に中空糸膜を使っている浄水機の方が効果的に取り除くことができる。
市場にはさまざまな方式を取った浄水器が売られているので、濾剤や濾過方式の違い、浄水能力の違いなどを比較検討して、使用状況に合わせた最適の性能と能力を備えるものを選ぶ必要がある。
消費者の不安心理をあおって高価な浄水器の購入をすすめる悪質な業者も多いので注意して購入すること。
また最近では、ミネラルウォーターでミルクを溶く人が増えているようだが、そうした水にはナトリウム、カリウムなどのミネラル分が、水道水よりも多量に含まれている「硬水」とよばれるもの(欧米産の製品に多い)で、これらは乳幼児などの腎臓に負担をかけてしまう原因にもなりえるので注意が必要だ。
ミネラルウォーターは常用するにはコストも高くつくので、浄水器と併用して、コストと健康面にあわせた上手な使い方を工夫するのがベストだといえそうだ。
日本の水道水は、安全ではないのか? 十分に殺菌と消毒がなされている水という意味では安全だが、そのために使われているのが塩素の殺菌力で、法律では水道水1リットルあたり0.1mg以上の残留塩素があることを義務付けている。
残留塩素そのものは「危険」というわけではないが、特に衛生上塩素が大量に投入される夏場には、水道水にやや強いカルキ臭が残る場合があるし、塩素の持つ酸化力が髪の毛や肌のタンパク質を損傷する可能性が指摘されている。
心配なのは、塩素が他の有機化合物と反応してできる「トリハロメタン」で、これは発ガン性が指摘されている物質である。
最近では都市部の古くなった水道管から溶け出した鉛が、体に蓄積されると乳幼児の知能障害を引き起こす恐れが指摘されている。吸水管の交換作業が薦められているがいまだ全国800万の世帯で鉛管が使用されているという報告もある。また、除草剤などに使われている農薬が水道水に残留し、環境ホルモンになると疑われている。